このページでは、機密文書の自社工場破砕サービスの特徴について解説しています。
専門工場破砕(シュレッダー)サービスは、客先から機密書類などを回収して(持ち込みも可)、処理専門の工場で破砕し、溶解してリサイクルするサービスです。
製紙メーカーの工場で行う一般的な溶解処理サービスと比べて、専門工場破砕(シュレッダー)サービスは受け入れ体制やスケジュールの都合がつきやすく、機密性の高い文書を迅速に処理することができます。また、情報抹消を専門とした工場で行うため、セキュリティ体制が整っていて安全性も高いのが特徴です。
処理過程のセキュリティ:◎
専門工場破砕を依頼する際は、社内にシュレッダー設備を持っている業者に依頼することをおすすめします。
業者のなかには、企業から回収した機密文書を別の業者に委託しシュレッダーをかけてもらうところもあります。
特に、回収・運搬を行う業者がセキュリティの専門家でない場合は、情報漏洩のリスクが高まります。
セキュリティ体制の度合いをチェックするには、ISO27001といったセキュリティ認証の有無があるかを確認するといいでしょう。
依頼先の業者の不手際によって情報漏洩が起きてしまえば、慎重に廃棄方法を検討していても元も子もありません。
また、業者によっては廃棄する文書の持ち込みを受け付けてもらえる場合もあります。
業者と言えど、重要な機密書類を他人に任せるのは不安という方は安心できるかもしれません。
ただし、万が一輸送中に事故などが起きると情報漏洩の危険があるため注意が必要です。
機密文書の廃棄を行っている業者では、依頼物の郵送においても細心の注意を払っていることが一般的なので、セキュリティ体制が万全な業者を選んで依頼することが賢明だと言えるでしょう。
サービスの利便性:〇
溶解処理と比べると、専門工場破砕の方が予約を取りやすい傾向にあります。
機密文書を保管しておく期間が長くなるほど情報漏洩のリスクは高まるため、可能な限り依頼は早く、速やかに処分を済ませたいものです。
とにかく早く処分を済ませたいとお考えの場合は、専門工場破砕はおすすめでしょう。
さらに、専門工場破砕はホッチキスやクリップのような、文書を束ねておく器具や金具といった部品を取り外さなくてよいという利便性があります。
一方、シュレッダーにかける工程は同じでも、出張シュレッダーサービスの多くは紙以外のものが混じった状態では細断ができません。
専門工場破砕はシュレッダーがある現場まで文書を運ぶ、または回収してもらう手間はかかりますが、細かな分別作業が必要ないという点が大きなメリットと言えるでしょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
破砕(専門工場シュレッダー)処理 | ・処理専門工場はセキュリティ体制が万全 ・エコロジー。リサイクルが可能 ・自社のシュレッダーと異なり漏洩リスクほぼなし |
・バインダーなど書類分別が必要 ・目の前で処理されない |
溶解処理 | ・手間がかからない。分別せずに溶解処理が可能 ・フタを開けることなく溶解できるので情報が漏れない ・エコロジー。再生紙へとリサイクルされます。 |
・溶解は委託が多い。1社で完結しない場合も ・工場によりセキュリティレベルはバラバラ ・目の前で処理されない |
焼却処理 | ・可燃物の廃棄に有効 | ・リサイクルに貢献されない ・コストがかかる |
処理業者の多くは、運送業・廃品処理業・清掃業などを行っている業者で、機密文書の処理を専門に行っているわけではありません。そして、そうした業者は機密性に対する認識が甘いことがあり、社員教育も充実していない場合があるのが現状です。処理専門業者が行う専門工場粉砕サービスの方が、セキュリティ面での安全性が高くなります。
また、自社工場を保有しているかどうかは、サービスの利便性においても重要なポイントです。自社工場だとスケジュールの都合がつきやすく、緊急の集荷依頼にも対応可能で、一般的な処理業者よりも迅速に処理することができます。段ボール箱1箱から対応できるなど、融通が利くのもメリットです。
さらに、集荷から処理までを一貫して自社工場で行うことによって、機密性や安全性が高まります。自社工場での処理なので、お客様が立ち会うことも可能です。自社工場を保有している業者は少なく、都内ではわずか5社程度ですが、セキュリティ面を重視するなら自社工場での破砕サービスが良いでしょう。
専門工場破砕業者を選ぶ際は、当然セキュリティ面を重視しましょう。
また、他の処理方法と比べて利便性が高い工場破砕。業者によって対応してくれるサービスの内容にも違いがあるため、どこまでが対応可能かサービスの範囲について確認しておくことも大切です。
セキュリティ面を調べるためには、セキュリティ認証を確認する方法と、実際に設備を目視でチェックする方法の2通りがあります。
まず、セキュリティ認証としては「ISO27001」を取得しているかを確認するようにしましょう。
目的とする認証規格を所持しているかどうかは、公益財団法人日本適合性認定協会のサイトで確認できます。
適合組織検索で、ISO27001にチェックを入れると認証を所有する企業が一覧化されるため、候補とする企業が記載されているかを調べるようにしましょう。
ちなみに、ISO27001とは情報セキュリティをマネジメントするための規格で、情報セキュリティに対する責任者を決めること、内部監査を行うことなどの基準が定められています。
また、プライバシーマークの有無でもセキュリティ体制が確認できます。
プライバシーマークとISO27001との違いは保護する対象であり、プライバシーマークが個人情報を保護するのに対し、ISO27001では情報資産が対象になります。
また、実際に作業現場をその目で確認することも大切。工場の見学が可能な業者であれば、実際に依頼する前にぜひ確認することをおすすめします。
見学時は、まず施設への入り口のセキュリティをチェックしてみてください。
外部から簡単に侵入できないように警備員が在中している、ICカードで入退場をチェックしているなどの仕組みがあれば安心です。
また、回収車両のセキュリティも重要。
単独で作業をしていれば、休憩時間や荷物の積み下ろしなど、目を離している隙に荷物を盗まれても対応できないかもしれません。
荷物の積み下ろしは、工場や倉庫内など、関係者しか入れない環境で行われているかも確認してください。
セキュリティの観点から考えると好ましくはないですが、細断するものの中身をチェックしてくれる業者を選ぶとよい場合もあります。
本来、専用工場破砕であれば、細断予定の文書内にクリップのような備品が混じっていても細断は可能です。
わざわざ備品を分別する手間を省けるため、専用工場破砕は依頼する側としては便利な廃棄方法と言えるのです。
しかし、もし文書内にライターや乾電池などの異物が含まれているとどうでしょうか。
異物が原因で事故が起こり、被害規模が大きければ損害賠償を請求される場合もあります。
自社内で分別ルールを敷き徹底して管理できていればいいのですが、企業の規模によってはそこまで手が回らないといったこともあるかもしれません。
業者のなかには異物混入のチェックを行ってくれるところもあるため、そのような業者を選んで依頼するのも選択の一つです。
しかし、そのような場合であっても自社の従業員立ち会いのもとチェックを行うなど、セキュリティ面も意識しつつ検討するようにしましょう。
ほかにも、細断処理への立ち合いの可否、証明書のレベルなども比較し、専用工場破砕を依頼する業者を選びましょう。
ここでは、専門工場破砕サービス業者の一部を紹介しています。
抹殺仕事人(日本シュレッダーサービス)口コミなど詳細はこちら>>
SRI(株式会社セキュリティリサイクル研究所)口コミなど詳細はこちら>>
コンプラ係長
社内でコンプライアンス関連の業務に携わっています。書類の処理について、いつも口うるさく言っているので、周りからはコンプラ係長と呼ばれています(笑) いま、適切な情報漏えい対策をすることが、企業の課題になっていると思います。メールや外部メモリーなど、情報漏洩の原因は様々ですが、実は紙(書類)からの漏洩が7割を占めているのです。 社内から情報が漏れて信用問題にならないよう、早めに機密文書の廃棄業者を手配しておきましょう。
【免責事項】
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