法人向け機密文書廃棄マニュアル

安全な処理で情報漏洩を防ぐ!機密書類の適正な処分方法を紹介

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出張シュレッダーサービス

このページでは、機密書類の出張細断処理の特徴などをまとめています。

出張シュレッダーサービスの概要

出張シュレッダーサービスとは、処理業者が大型シュレッダーを搭載したトラックでお客様のオフィスへ出向いて、機密文書などを目の前で細断するサービスのことです。細断された文書はその場で圧縮され、その後、製紙工場で溶解処理してリサイクルされます。

出張細断は駐車場や車道にトラックを止めて処理を行うので、その間、車両を止めておく場所を必要とします。このため、広いスペースが確保しやすい地方に多いのが特徴です。また、出張シュレッダーサービスは、他の処理方法と比べて料金が割高になる傾向があります。

出張細断のセキュリティや利便性は?

出張細断はお客様の目の前で処理するので、セキュリティ面での安心感はかなりあります。ただ、外での作業になるため、作業中の情報漏洩などのリスクがあることも理解しておく必要があるでしょう。

出張細断のセキュリティ

処理過程のセキュリティ:〇

  • お客様の目の前で処分するので安心感はかなりある。
  • 外での作業になるため、処理中の情報漏洩リスクがある。

ただ細断するのみであれば、一般的なシュレッダーでも可能です。
ただし、セキュリティの観点から見ると、出張細断を依頼したほうが安全だと言えます。
一般的なシュレッダーでよく用いられるクロスカット細断という方法では、幅が4~5mm、長さが10~50mmで細断されます。

また、ストレートカット細断という、幅約6mm程度で縦方向のみのカット方法もあります。
しかし、これらの細断方式では、時間をかければ文書を復元することは可能でしょう。
また、マイクロスカット細断というさらに細かいレベルまで細断可能な方式もありますが、メーカーによってその細かさには差があります。

一方、出張細断を依頼すると、一般的なシュレッダーよりもはるかに細かく裁断が可能。
さらに、細断後の用紙は溶解されるため、より確実に処分できることとなります。
シュレッダーには、2~3枚程度の文書を手差しするタイプもあれば、大量の文書を一気にセットできるタイプもあります。
大量にセットできる方が手間はかからないように感じますが、作業者が現場を離れた隙に、細断前の文書を盗まれないとも限りません。

また、裁断後の紙は排出口をカメラで録画する、作業員がチェックするなどして確実に回収されます。
もちろん、細断後に溶解する場所に持ち込むまでセキュリティは充分に管理されています。
特に、ISO27001(情報セキュリティマネジメント)などのセキュリティ認証を取得している業者に依頼すると、よりセキュリティに配慮して作業を行ってもらえることでしょう。
ISOセキュリティ認証を持っている企業は「一般財団法人 日本品質保証機構」のサイト上で確認できるため、事前にチェックしておきましょう。
ISO27001は、情報の機密性・完全性・可用性の3つの観点からセキュリティマネジメントを行う、国際的に認められた規格です。

出張細断の利便性

  • 一般的に書類分別の必要がある。(バインダーやホッチキスなど)
  • 外での作業なので天候に左右される。
  • 大型トラックを駐車しておけるスペースが必要。
  • 処理が終わるまで待たされる。

このようなメリット・デメリットを把握した上で、サービスを利用するかどうか検討することが大切です。とくに出張シュレッダーサービスは処理中の音がうるさく、近隣オフィスからの苦情が多いこともあり、慎重に検討することをおすすめします。

天候にかかわる利便性

短時間で処理可能な出張細断ですが、天候による影響があることを把握しておきましょう。
出張細断は外で作業を行うため、天候によっては作業が延期になる場合があります。
延期となると、空いている日程まで期間が空いたり、作業に立ち会う人の予定と合わなかったりする可能性があります。
ただし、大きな倉庫内のような屋根のある場所に車両を停められると、天候に関係なく作業は可能。
しかし、倉庫内のスペースを事前に確保しておく必要があり、倉庫で作業中の従業員がいる場合には、「細断する音が気になって効率が落ちる」と苦情が寄せられるかもしれません。

シュレッダー前に分別が必要なケースも

また、文書をまとめている道具のほかにも、細かなものが紛れ込まないように気をつけてください。
ティッシュペーパーや輪ゴムは、金具部分同様にシュレッダーの刃にからまるため危険です。
また、CD-ROMやプラスチックのクレジットカードやポイントカード、使用期限の切れた社員証などの硬いものは、粉砕された破片が飛び散り周囲に危険が及びます。
また、ボタン電池が紛れ込んでいると火災の原因にもなります。
さらに、細断後に溶解する際に不純物があると、再生できない場合があります。
このように細断できないものが文書と一緒に紛れ込まないように、依頼物の中身を今一度確認することが大切です。

本、冊子、書籍類の分解

業者にもよりますが、社員教育に使った教材のように、書籍状になったものもそのまま細断できない場合があります。
処分する際にひと手間かかりますが、安全にシュレッダーにかけるために工夫が大切です。
表紙分厚い部分やラミネートされた部分などは、シュレッダーの刃で切れないため外した方が安全です。

具体的な出張シュレッダーサービスの相場は?

多くの業者では、出張シュレッダーサービスの料金を体積ではなく、重さ単位で決定します。
最低でも100kg以上からと、対応できる重量の加減が決まっており、重量が上がるにつれて、1kgあたりの単価は安くなる傾向にあります。
たとえば、100kgの文書を廃棄する際に80円/kg、500kgの文書を廃棄する際に70円/kgで裁断する業者があったとします。
この業者で100kgの文書を細断すると8,000円、500kgの文書を細断すると35,000円が必要です。
この金額に対し、出張手数料や運搬手数料、クリップなどが紛れ込んでいないかチェックする分別手数料、有料駐車場に停めてもらう場合は駐車場代も上乗せされます。

出張シュレッダーサービス業者一覧

ここでは、出張シュレッダーサービス業者の一部を紹介しています。

機密文書破棄、廃棄の専門業者について
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出張シュレッダーサービスの主な流れ

問い合わせ・依頼

出張シュレッダーサービスを依頼すると決まれば、依頼したい業者に電話または問い合わせフォームから申し込みを行います。電話であればシュレッダーしたい書類などの詳細を伝え、日程の調整を実施。問い合わせフォームであれば、業者から後日連絡が入り、日程調整や詳細の確認などが行われるでしょう。

訪問

指定した日時にシュレッダーを搭載した車両で、指定した場所に訪問します。業者によっても異なりますが、シュレッダーをしたい書類などを車両のそばまで準備しなければならないケースも。そのため書類の準備に関しても確認しておきましょう。

裁断処理

裁断する書類の量を測定し、裁断処理を開始します。基本的には立ち合いのもとで行われるため、適切に書類が裁断されていくのを確認できるでしょう。

圧縮

裁断処理が終われば、そのまま回収を行い、指定の工場で圧縮の工程に移ります。業者によっては、攪拌されながら貯留される方法を採用しているケースもあり、その方法であれば機密保持へのレベルは高まるでしょう。

リサイクル

裁断・圧縮された古紙は、製紙工場に原料として供給されるケースがほとんどです。一般的にトイレットペーパーなどの再生紙にリサイクルされます。そのため環境に対しても優しく、環境に配慮した企業としてのイメージアップにもつながるでしょう。

安全+低コストな廃棄業者を比較

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