法人向け機密文書廃棄マニュアル

安全な処理で情報漏洩を防ぐ!機密書類の適正な処分方法を紹介

法人向け機密文書廃棄マニュアル » 【種類別】機密文書の管理・廃棄方法 » 帳簿の保存期間と廃棄方法
 

帳簿の保存期間と廃棄方法

このページでは、帳簿の保存期間について解説しています。法律で定められている期間や罰則についてもふれていますので、帳簿の廃棄タイミングを決める際のヒントとして、ぜひお役立てください。

会社法で保存期間が定められている

会社が扱う帳簿は、会社法に基づき保存期間が定められています。そのため、保存期間内に廃棄・紛失してしまった場合には、過料が課せられることがあります。実際に課せられるケースはあまり多くないのですが、帳簿を扱う際のリスク回避として、定められている内容を把握しておきましょう。

10年の保存が必要な書類

商業帳簿は、10年の保存期間が定められています。

商業帳簿とは営業上の財産および損益を記録するための書類で、「損益計算書」や「貸借対照表」のほか、「元帳」「仕訳帳」「日記帳」も、これに該当します。

「利益処分案」や「契約書」、「株主名簿」、「取締役会議事録」などは商業帳簿ではありませんが、事業関連の重要な書類であるため、これらも10年の保存が必要です。

5年の保存が必要な書類

「計算書類」「事業報告書」のほか、監査役・会計参与を設置しているなら「監査報告書」「会計参与報告書」などは5年の保存期間が定められています。

税法上の判断も必要

経理書類は、税法においては原則7年の保存期間が定められています。ただ、政策上の理由から、税法はその内容が比較的ひんぱんに変更される傾向があります。

たとえば、過去の損失を繰り越す期限は、かつては7年と定められていたのですが、平成28年8月より会社法で定めら得ている期間とイコールの状態になっています。
参照元:国税庁公式HP/No.5930 帳簿書類等の保存期間

税法で保存が定められている書類とは

税法において保存期間が定められている書類は、大きく分けると「取り引きに関する帳簿」と「証憑書類」の2つです。

前者の「取り引きに関する帳簿」とは、買掛帳や売掛帳などといった帳簿を指します。取り引き内容が詳細に記録されている書類です。後者の「証憑書類」は、具体的には見積もり書や注文書、請求書、送り状、レシート、領収書などが挙げられます。取り引きが実際に成立したことを裏付ける大切な書類です。

違反すると罰則があるので注意が必要

帳簿保存に関する罰則は、「青色申告の取り消し」という処分を通して行われることが税法で定められています。青色申告が取り消されてしまうと、欠損金の繰り越しや相当金の損金算入といった恩典をひとつも受けられなくなってしまいます。その結果、節税が不可能になるためかなりの痛手となるでしょう。

実務上における廃棄のタイミングとは

法律で定められているルールには従うべきです。しかし、実際には定められている保存期間よりも、短い時期に書類を破棄しているケースがあるとのこと。これは、ルール自体を知らないケースもありますが、ルールを把握した上で自己責任によって処分している場合もあります。

【ケース1】オーナー会社での帳簿廃棄

経営者がオーナーである企業では、帳簿管理に関してなんらかの責任を問われるようなことはないので、経営者が自由に判断できるわけです。税法の基準のみに基づいて、書類を取り扱っていけば問題はありません。

また、税務調査は一度調査した対象を再び調査する場合がありますが、その期間は通常5年とされています。7年に延長されることもあるのですが、それは「偽りその他不正の行為」がある場合に限定されるので、そういった心配がゼロであるならば、年で廃棄しても問題はありません。

【ケース2】ベテラン経営者の経験にもとづく判断で廃棄

実際のところ、5年よりさらに短い期間内で帳簿書類を廃棄してしまっている経営者も。税務調査が再度過去の分までさかのぼってチェックするケースは、めったにないという経験からの判断と思われます。

ケース1.2 参照元:参照元:ビズ部公式HP/会計帳簿・経理書類の保存期間・方法と廃棄のポイント

保管期間は守りましょう

あまりに短い保存期間のうちに書類を廃棄してしまうことが、どのくらいのリスクをはらんでいるか、それは素人には判断しにくいところでしょう。ルールをしっかりと把握している税理士であれば、早すぎる廃棄をよしとする人いないはずです。

保管期間を守らずに廃棄する理由には、倉庫スペースの確保もあるかもしれません。適切な倉庫管理でスペースを確保し、法令を守って保管しましょう。

廃棄方法について

廃棄する書類が決まったら、次は廃棄方法の検討に入ります。燃えるゴミや資源ごみとしてゴミ収集車に回収してもらう、それ自体には特に違法性はありません。ただ、情報漏洩のリスクを回避するためには、決しておすすめできない方法です。シュレッダーにかけたり業者に依頼したりするのがよいでしょう。

シュレッダーで廃棄

メリット

手軽に廃棄できる方法です。特に、枚数が少ないなら、廃棄決定後時間をかけずにすぐ対応できるでしょう。溜まらないように、こまめにシュレッダーで処理するのも良い方法。書類が細断される様子を見て確認できるため、安心感もあります。

デメリット

枚数が多い場合は、シュレッダー性能が問題となります。処理能力が低いと数枚ずつしか細断できず、時間がかかりすぎてしまいます。また、連続して使うとオーバーヒートで中断・故障の原因となるので、数日かけて処理する必要がありそうです。

業者に溶解処理などを依頼

メリット

溶解処理なら、書類についているクリップやホチキス(ステープラー)などの金属をはずす必要がありません。回収前の作業が省けるのが大きなメリットです。料金は箱単位やkg単位があり、量に応じて選べばかなりのコスト減に繋がります。

デメリット

廃棄を決めてから、一定の時間がかかってしまいます。また、目の前で処分されるわけではないので、信頼できる業者を選んで依頼する必要があります。業者によっては廃棄状況を録画・報告するサービスを提供しています。有料オプションな場合が多いのですが、安心を買う意味で検討の余地があるサービスです。

まとめ

大量の書類を処分する場合には、時間や労力などを考慮しながら、適切な処分方法を決めることが大切です。あまりに膨大な時間がかかるなど負担が大きすぎるときは、信頼できる外部の業者へ依頼するのがおすすめです。

法人向け機密文書廃棄マニュアル