このページでは、オフィスの移転時に伴う書類の廃棄について、ポイントを紹介しています。
オフィスで扱う書類は、軽易なものから取り扱いに注意が必要なものまでさまざまです。オフィス移転に際し処分方法を誤ると、後々重大な問題につながってしまうこともあります。要点を押さえて、トラブルの原因を作らないよう注意が必要です。
オフィス移転時は、古くなった資料や過去の企画書など、現状では不要になったものをまとめて破棄する機会と言えます。
ただ、その中には顧客や社員の個人情報をはじめとする、機密情報が含まれていることが往々にしてあります。それらを適切に処理せず破棄した結果、何らかの理由によって外部に機密が漏れてしまう、ということ。ゴミとして出せばそれでおしまい、と片づけられるものではありません。
オフィスの移転では引越し業者や清掃業者など、外部の人間がオフィスに出入りし、普段とは違う大所帯になります。一時的に積み上げた荷物を廃棄対象と見誤ったり、違う保管先に配送したりといったミスが頻繁に起こりがち。重要な書類は責任者の指導のもと対応するよう、しっかりとした対策を取る必要があります。
理由はどうあれ、情報流出によって損害賠償などが発生した場合、企業の存続そのものが危うくなるケースすらあり得ますので、できる限りそのリスクは低減させなければいけません。
重要書類は各自で段ボールにまとめ、基本的にはそれらを共通の場所に集め、まとめて移動をすることがほとんどです。その際に書類の区別なく共通の場所に置いてしまうと、重要度の高低に関係なく一緒くたに扱われ、結果としてトラブルに発展する可能性があります。
機密事項・重要書類などに関しては、別枠で専門の担当者が運ぶ、しっかりと分かる形で取り扱うなどして、一目でそれと分かる形にしておくことが重要です。
また、できる限りそうした書類に関わる人数は少なく抑えるべきでしょう。多くの人が関わることでエラーが起きる可能性が増えるだけでなく、責任の所在も曖昧になってしまうからです。
不要となった書類を大量に破棄する場合は、必ず、シュレッダーにかけて細切れにした上で処分しましょう。物理的に解読できない状態になれば、機密書類の流出などは極めておきにくくなります。いちいちシュレッダーにかけるとは手間だと思われる方もいるかもしれませんが、後のトラブルを考えれば、決して省いていい手間ではありません。
また、さらに確実に処分をしたいのであれば、シュレッダーではなく溶解処理で対応するのがいいでしょう。ただし、その場合は信頼できる専門業者に依頼をする必要があります。
業者選びの際には、情報セキュリティ認定を受けているかどうかが肝心です。PマークやISOなど、公的な認定を受けているところならば信用できるでしょう。有資格業者はホームページや会社案内などに記載があるはずですので、チェックしてみてください。
大事なことは、書類廃棄のルールをあらかじめ明確に定めておくことです。きちんとルールを決めずにバタバタした中で対応するのは、量によっては無理と言えます。結果として紛失や漏洩問題が生じたりすることになりかねません。
「たいしたことはない」と雑に扱った結果、万が一の情報流出が発生したことで途方もない損害賠償を求められ、会社の事業存続すら危うくなるケースもあるのです。必ず、前もってルールを決め、責任者を配置するなどの準備をしておきましょう。
コンプラ係長
社内でコンプライアンス関連の業務に携わっています。書類の処理について、いつも口うるさく言っているので、周りからはコンプラ係長と呼ばれています(笑) いま、適切な情報漏えい対策をすることが、企業の課題になっていると思います。メールや外部メモリーなど、情報漏洩の原因は様々ですが、実は紙(書類)からの漏洩が7割を占めているのです。 社内から情報が漏れて信用問題にならないよう、早めに機密文書の廃棄業者を手配しておきましょう。
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