このページでは、業者の不手際によって起こる機密文書の漏洩リスクについて解説しています。
処理業者と一口に言っても、そのサービス内容やセキュリティレベルにはかなりの差があります。実際に、処理業者の不手際による情報漏洩トラブルが起こっているのも事実です。そこで、業者処理におけるトラブル事例を紹介していきますので、参考にしていただければと思います。
回収の際に書類を入れた段ボール箱を落下させてしまい、機密書類が散乱してしまうケースがあります。
大手信販会社が委託した業者の不手際により、トラックでの運搬中に書類を紛失してしまったという事例があります。この業者は処理専門業者ではなく、ビル管理会社が手配した古紙回収業者だったとのこと。通常書類なら問題はなかったかもしれませんが、起きてしまってからでは手遅れです。
機密文書が処理施設に搬入されても、情報漏洩のリスクはまだあります。処理業者と名乗る企業の中には、いい加減に処理する業者が紛れ込んでいるのが現状です。そのため、処理過程でのトラブルが起こってしまうこともあります。こうした事故を防ぐには、処理専門業者であるかどうかを確認して依頼すると良いでしょう。
また、処理方法によっては迅速に処理してもらえず、処理施設での保管期間が長くなることがあります。保管期間が長いと、それだけリスクは高めに。また、複数の企業によって運営されている業者も、その過程において情報漏洩するリスクが高くなります。
「未開封の段ボール箱ごと溶解処理できるので安心」と謳っている業者でも、実際には中身をチェックしてから処理するケースも少なくないそうです。本当に未開封のまま処理してくれるのかどうか、業者に確認してみることをおすすめします。
機密文書を取り扱う中で、意外に軽視されがちながら実は重要な意味を持っているのが「廃棄」です。
廃棄方法を軽んじたためにしっかりと廃棄処理できておらず、何らかの形で情報漏洩へとつながってしまうケースは多々あります。そのような事態を可能な限り避ける意味で、機密文書廃棄業者に依頼するのが確実でしょう。そして、信頼できる業者選びが大切。信頼できる機密文書廃棄業者の選び方について紹介します。
機密文書廃棄業者の信頼度を測る上で、目安になるのが車両セキュリティです。機密文書を運ぶわけですから、他者が勝手に持ち出せるような車両ではアウトでしょう。
廃品処理業者やリサイクル業者は屋根のない平ボディトラックで集荷・配送対応をするところもあり、若干不安が残ります。バンボディタイプの車両を持っている業者なら、輸送中の廃棄資料紛失リスクは極めて低いと言えるでしょう。また、配送中の事故確認のために位置情報サービスに加入している業者もあります。
自社で一括処理をしてくれるかどうかも、非常に重要なポイントです。下請け・孫請けのように複数社が関与している場合、それだけ事故が発生するポイントが増えますし、責任の所在も曖昧になってしまいます。
信頼できる1社のみであればそのような心配はなく、他社を経由しない分迅速かつスムーズに処理してくれます。
処理工場内のセキュリティも非常に重要です。工場での管理体制が甘ければ、それだけ情報漏洩事故が起きてしまう可能性が高くなります。
入退室の管理や監視スタッフの配置など、ISOやPマークなどの基準に合格している施設なら問題ないでしょう。
機密文書廃棄業者の中には、廃棄処理後に証明写真付きの「機密情報抹消証明書」を発行してくれるところがあります。証明書があれば、書類破棄の結果を記録、確認するのに役立ちます。
情報漏洩が実際に起きてしまった場合、企業の被る損害は甚大なものになります。その備えとして、情報漏洩保険に加入している業者に機密文書の廃棄をお願いするのがいいでしょう。あってはならないもしもの場合、保険でカバーされている分対応費用にあてられます。その場合には、賠償責任金額の上限も確認しておきましょう。
「未開封処理」とは、廃棄を依頼した機密文書を、誰にも見られないように処分することです。そのようなサービスを徹底している業者であれば、万が一にも漏洩したくない機密文書の破棄に際しても、信頼できると言えます。
機密文書を運搬するガードマンの中には、国家資格である「貴重品運搬警備業務検定」の有資格者がいます。このような人材がいるところであれば、機密文書を破棄まで丁重に処理してくれることでしょう。
機密文書の破棄は、非常に厳重な体制の元で行う必要があります。上記の項目をチェックし、信頼できる業者を見つけてください。
コンプラ係長
社内でコンプライアンス関連の業務に携わっています。書類の処理について、いつも口うるさく言っているので、周りからはコンプラ係長と呼ばれています(笑) いま、適切な情報漏えい対策をすることが、企業の課題になっていると思います。メールや外部メモリーなど、情報漏洩の原因は様々ですが、実は紙(書類)からの漏洩が7割を占めているのです。 社内から情報が漏れて信用問題にならないよう、早めに機密文書の廃棄業者を手配しておきましょう。
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